この世のものとは思えないほど美しい景色は、地球上を探せばいくらでもみつかりますが、ここ福岡にもそんな光景が存在することを知っているでしょうか?
多分「天国ってこんな世界なんだろうなぁ」と、錯覚するほどの美しさです。
目の前に、紫・ピンク・白が織りなす長いトンネルがあるとしたら、くぐってみたいと思うはずです。
今回は、視界が『藤の花』に覆われた美しい世界をご紹介します。
桜が終わってちょっぴり寂しさを感じているなら、ゴールデンウィークに咲き乱れる藤の花を見にお出かけしてみていかがでしょう。
藤の花は福岡県北九州市の河内藤園へ
一口に『福岡』といっても、福岡市内ではありません。山口県にほど近い『北九州市』にそれは存在します。
この『河内藤園(かわちふじえん)』の歴史は1976年、樋口正男(当時59歳)という男が、たった一人で作り始めたところから始まります。
およそ3000坪にも及ぶ敷地を切り開き、アーチやドームの骨組みも自ら手掛け、その周りに一本一本丁寧に藤を植えていったそうです。
今の形になるまでかかった年数は30年。
こうして数行の紹介文でまとめると簡単ですが、30年間一人であの藤のトンネルを作り上げるとなると、根気もいったでしょうし、上手く行かないときだってあったのではないでしょうか。
30年は長いです。
藤のトンネルに着手したその年に生まれた子供が、成長して、結婚して、子供を持っている年なのですから。
樋口正男さんの藤への強い愛を感じずにはいられません。
河内藤園の基本情報
名 称/ 河内藤園(かわちふじえん)
所在地/ 805-0045 福岡県北九州市八幡東区河内2-2-48
電話番号/ 093-652-0334
開園時/ 4月中旬~5月中旬
開園時間/ 8:00~18:00
入場料/ 500円・五分咲くらい1000円・見頃1500円(高校生以下は無料)
※開花状況により入場料金の追加が発生します。
※事前購入の500円を差し引いた金額が藤園受付にて追加となります。
駐車場収容台数/ 200台
駐車場利用料金/ 無料
この河内藤園は完全に私営藤園ですので、コマーシャルの一切を断っていました。
コマーシャルをすることで多くの観光客が押し寄せることは容易に想像がつきますよね。
そうなると藤を傷めてしまう恐れがあったからです。
これから観光しようと考えているのであれば、樋口正男さんがこれだけのものをたった一人で作り上げた壮大なプロジェクトに、是非とも思いを馳せてみてください。
河内藤園の藤の見頃は?
アメリカのCNN『日本の最も美しい場所31選』に選出されている河内藤園は、冒頭でも述べました通り、ゴールデンウィークの頃に満開を迎えます。
車から降りるとそこはもう、なんともいえぬ甘い香りに包まれていています。藤の香りです。
見どころは110メートルと80メートルの二つのトンネル・そのトンネルの途中で現れる巨大なドーム・そして1000坪もの広場に広がる大藤棚です。
一旦藤の世界に足を踏み入れると、途切れることのない濃淡の紫色と白色の織りなすグラデーションが待ち受けています。
22種類もの藤の花が色とりどりに咲き乱れ、どこを歩いても藤の花に囲まれた世界は別次元に迷い込んだと錯覚するほど。
長いトンネルを抜ける直前、なんとも珍しい八重の藤が咲いているのですが、これがまた大粒の葡萄がなっているように見えます。巨峰サイズの藤の花は絶対見ておくべきですよ!
陽の光を浴びた藤の花は何とも言えない妖艶さ、見上げると藤の滝が流れ落ちてくるかのように降り注ぐ、藤の花の本当の美しさは正に圧巻の光景です。
あなたも言葉を失うことでしょう。
高台から見える景色も藤色に染められた絨毯のようになっていて、とても綺麗です。
それもこれも、一房一房丁寧にお手入れがされているからこその美しさなのですね。
『河内藤園まで自転車がスムーズ?最寄り駅からの渋滞の状況と駐車場情報』も合わせてお読みください。
河内藤園は渋滞緩和に新システム導入!
たった一ヶ月しか門が開かない藤園。
開園当初はまばらにしか来園しなかった観光客の口コミで、少しずつ認知されるようになっていくも、爆発的に有名になったのは2012年と最近の話です。
海外から訪れた観光客が河内藤園を紹介した所、瞬く間に『日本の藤の名所』として絶賛されるようになり、それを聞きつけると国内でも有名になっていきました。
ゴールデンウィークの見頃を迎える時期は、道路も駐車場もごった返すようになり、その渋滞を緩和するために打ち出したのが、今のチケットシステム『事前チケット購入制度』です。
セブンイレブンとファミリーマートに限り入園チケットが売り出されていますので、お間違えのないように!
事前にチケットを購入していないと、受付で「コンビニでチケットを買ってきてください」とお断りされてしまいますので、気をつけてくださいね。
チケット購入時、入園時間も区切られていますので、遠方の人は特に計画を立てて購入したほうがよさそうですよ。
事前チケット購入制にすることによって、道路の渋滞がかなり緩和されました。
園内も、人が溢れかえることがないようなので、ゆっくりと藤の世界を満喫することが出来ると評判です。
河内藤園の藤の花のまとめ
料金制度が少々フクザツではありますが、追加料金を払っても安く感じるほどの見事な藤です。
体で感動を覚えると人間は全身に鳥肌が立つといいますが、河内藤園の藤の花を見るとそれを体感することになるでしょう。
画像や動画では感じることの出来ないものが、そこにはあります。