一年ぶりに飾り付けた雛人形を前に、娘の桃の節句を祝うひな祭りも無事に終えて一段落ですね。
お疲れ様でした。
役目を果たしたひな人形たちともしばしのお別れですね。
また次の年の3月に飾りつけるその日までひな人形を良い状態に保つためにも、片付ける時のケアが大切になってきます。
「出した箱に仕舞うだけじゃないの?」
そんな簡単なものではありません。
人形一体一体、道具もそれぞれの箱に仕舞っていくのはいいのですが、付着しているホコリや手垢をキレイに落としておかないと、次に再会する時に箱のふたを開けてみると・・・人形がとんでもない事になっているかもしれません。
そこで今回は、ひな人形の片付けに最適な日の注意点や人形を包む紙、人形を納めた大箱をどこに仕舞うのかなどをご紹介します。
ひな人形がいつまでもキレイな姿で飾り付けられるように、しっかりお手入れをしておきましょう。
目 次
雛人形を片付ける日は湿度に注意!
ひな人形を収納する箱って、実は桐箱がベストなんです。
しかし現代においてだだっ広い家屋というわけでもなく、棟が違う倉庫や蔵に仕舞うわけでもなく、ましてやネズミや虫の被害に遭うということも少なくなったためダンボール箱でも問題はありません。
常に目の届く身近な部屋の押し入れに収納していれば、外箱の劣化が見られても中の人形までは深刻な状況になることはないでしょう。
さて、ひな人形を箱に仕舞う日は、いつ頃が良いとか悪いとかあるのでしょうか。
ひな人形をこの日までに必ず片付けなければないないという決まりはありませんが、こんな日だったら最適ですという日は、実はあります!
「いつでも同じなんじゃないの?」良いという考えの人は、今すぐにその考えを改めましょう!
まず、ひな人形は絹で出来ていることをご存知ですか?
着物はもちろんですが髪の毛も絹素材で出来ているので、ひな人形は湿気が大の苦手なのです!
湿気に弱いと言うことは、人形や道具を入れる箱がシットリしているとそこに入る人形たちに湿気が移ってしまいますよね。
ですので片付けをする日として、晴天続きで乾燥した日を選ぶようにしてください。
収納する箱を、正午を挟んで数時間は陰干しをしておきましょう。
雛人形を片付ける紙は何を使う?
収納箱を陰干ししている間に、ひな人形たちの手入れをしていきます。
柔らかいブラシや筆(チークブラシなど)で、飾っていた間についたホコリを優しく払っていきます。
胸元の着物の袷部分や裾の折り目など、細かいところまで丁寧にホコリを落としてあげましょう。
でも人形の肌には絶対に素手で触れてはいけません。
人の油や常在菌などで、逆に汚しれしまうので手袋を着用することをおすすめします。
ホコリを払ったら薄葉紙(うすようし)で顔を覆うのですが、昨年使っていた紙を使いまわさず毎年取り替えるようにしてくださいね。
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顔を隠したら、羽はたきで着物の広い面のホコリを優しくはたいて落としていきます。
桜橘や嫁入り道具も同様にホコリを落としましょう。
羽はたきの羽が折れた状態で使うと、人形が傷つくので新しい羽はたきを買う気遣いをしてあげてくださいね。
金屏風や嫁入り道具のホコリと指紋はしっかりと拭き取るようにしてください。
ひな人形を購入した時に付属でついてくる布か、ピアノ拭きで拭くと完璧に汚れを落とすことができます。
間違えてもティッシュペーパーや科学雑巾などの使用はしないでくださいね。
細かい傷がつきて後々後悔することになります。
陰干しした箱に入れていく時に防虫剤や乾燥剤を入れようと思われている場合なのですが、先程もお伝えした通りひな人形は絹素材でデリケートですので、防虫剤は使用せず乾燥剤のみを入れるようにしてください。
薬は人形に直接触れることなく、箱の四隅に入れましょう。
色々な薬を混ぜるのも避けたいので、同じメーカーの薬を使いましょう。
箱に入れた人形と、人形同士の隙間を埋めるように緩衝材を入れるのですが、次の3つのことを念頭においておきます。
1.緩衝材は顔紙と同じく、昨年のものを使い回ししない
2.緩衝材を詰め込みすぎて人形を圧迫させない
3.緩衝材の代わりに、柔らかく丸めた新聞紙でOK
雛人形を片付ける収納場所はどこに?
ひな人形は1年に一度しか出さないのでついつい天袋に仕舞いがちですが、天袋は寒暖差が激しいので収納には適しません。
収納は、押し入れの上段にすのこを敷いて仕舞いましょう。
何度もお伝えしてしまいますが、ひな人形にとって湿気は大敵です。
すのこを敷くことで空気が回り湿気をにがします。
必要に応じて除湿剤を押入れに入れると良いでしょう。
欲をいえば、10月頃に一度押し入れから出して外箱の蓋を開けて虫干しをすると、ひな人形が長持ちしますよ。
雛人形を片付ける日は湿度に注意!紙は何を使う?収納場所はどこに?のまとめ
ひな人形は片付ける時のお手入れが、何よりも重要になってきます。
この瞬間を怠ってしまうと本当に後悔してもしきれないほど、悲惨なことになります。
私事で恐縮ですが、お顔を触ってはいけない・・・なんて、幼い頃の私は微塵も思っていなかったため、現在の人形はシミが出たようになってしまいました。
本当に可愛そうなことをしました。
後悔してもしきれませんけど、今更謝っても遅いですし修理するにも結構いい金額が必要になります。
仕舞う時のお手入れがコレほどまでに大切なことなんだと、今だからこそ分かります。
是非、同じ過ちをされないよう参考にして頂けたら幸いです。