先輩せんばい!
突然なんだけど、こんなウワサを耳にしたことありませんか?
桜の木を庭に植えると縁起がわるい・・・っていうウワサね。
桜の花は可愛くて綺麗で美しくて可憐で、多くの日本人に愛されている春定番の花のはずですよね。
なのに・・・、庭に植えてはいけないとは一体どういうこと?って、きっと多くの人の頭のなかは『はてなマーク』で埋め尽くされてますよね。
ごめんなさい。
せっかく楽しい計画を立てていたのもしれないのに、水を指すようなことをいっちゃいましたよね。
でも、桜の木は決して庭には植えてはいけないのです。
先輩が、ここまでハッキリ断言するんだから。
やっぱり間違いない情報のようね・・・。
桜の木を庭に植えてはいけない理由は、4つあります。
1. イメージがわるい
2. 毛虫問題
3. 土地問題
4. 死体が埋まってる?問題
これから桜の苗木を買う予定にしていた人には、考えを改める参考になると思いますよ。
ということで今回は、この4つの理由についてお話しさせていただきますね。
桜の木の知られざる真実を知れば、庭に植えてはいけない意味がはっきりとわかるはずです。
よろしくお願いいたします!
目 次
庭に植えてはいけない木に桜が?縁起が悪い理由① イメージが悪い
桜の、イメージ?・・・悪い?
悪いかなぁ?
桜は咲き誇るというよりも、散るイメージのほうが強く感じます。
『儚い美しさ』とはまさに桜の花のためにあるような言葉で、パッと咲いて、パッと散るのです。
その様こそがまさに、悪いイメージの根源なんですよね。
しかも桜の散りぎわの花びらといえば色があせてしまって、見るも無惨で堪えられません。
毎年「あ~あ。もう散っちゃった」って思うし、
色褪せるようすも『心変わり』を意味するって、本気で信じられていたんだから。
今でこそめでたい席では当たり前となっている『桜湯』・『桜の咲く季節の婚礼』も、江戸時代中期頃までは縁起が悪いってことで言い伝えられて嫌われていました。
桜が華やかであれはあるほど散り際のわびしさが、日本人の死生観と深く結びついて感じられていたのかもしれませんね。
だから病気のイメージとか、人のはかない命のイメージとかにも重なるんだと思います。
また、戦争時代ではこんな言葉もあったくらいなんですよ。
『潔く散ってこい。咲いた花なら散るのは覚悟』
多くの若者が戦場に散ったことが桜とイメージと重なることから、戦後も自宅の庭に桜の木を植えるのは好まれなかったのです。
あと、『転ぶ』とか『つまずく』という言葉と同じような意味あいで、受験生がいる家庭にも桜の木は好まれていません。
そっか。たしかに桜の見頃って2週間くらいで、あとは散ってしまうだけだもんね。
しかし現在は桜湯がめでたい席で出されたり、ご祝儀袋も季節感から桜が描かれるようになったり・・・悪いイメージは払拭されてきました。
昔の悪いイメージから連想される風習がうすらぎ、桜の華やかさ・美しさの方が注目されるようになってきているうようですね。
庭に植えてはいけない木に桜が?縁起が悪い理由② 毛虫問題
次は現実的な問題です。
桜の木には、おどろくほど虫がつくのです。
花びらが散って葉桜になると、大量の毛虫が発生するのをご存知でしょうか。
人に対して無害の虫から有害となる虫まで、とにかくいろいろな蛾の幼虫やシロアリなどが大量に発生するのです。
アメリカシロヒトリ
マイマイガ
ドクガ
ここに書ききれないくらいの種類の毛虫や虫たちが、桜の花びらが散った頃からつき始めるんですが・・・その発生時期がエグいくらい長いのです。
暖かい時期の約半年間をかけて3~4回も卵をうむものだから、秋口くらいまでずっと毛虫だらけなのです。
遠目から見ている限りじゃ、毛虫がついてるなんて全然気づかないけどなぁ。
なぜ、そんな長期的に桜の木に毛虫が居座るのか・・・なんだけど、答えは単純明快。
虫たちは桜の葉っぱが大好き。
もう一度お伝えします。
虫たちは桜の葉っぱが大好きなのです。
桜の葉っぱって、そんなに美味しいものなのかなぁ?
メチャクチャ美味しいのかもしれないわよ。
人間だって、桜餅として食べるくらいなんだから。
桜餅以外にも、春にはさくら味のスイーツだっていっぱい発売されるくらいなのですから、美味しいに決まっています。
そして味以外にもっと重要で大切なことを、蛾やシロアリの親たちは知っているんですよ。
● 桜の葉が、ワッサワッサと生い茂ること
● 桜の木が連なって生えていること
味もさることながら・・・子どもたちが生きていくだけに困らない量の食料が確保されている桜の木は、虫たちにとっては食料庫というわけなのです。
この写真をみて。
こっちの端から奥のほうまで、ズラぁ~と連なっているでしょ?
一本の桜の木の葉っぱを食べ尽くしても次の木へ、また次の木へと移っていけば、食いっぱぐれることはありません。
虫たちだって、我が子が一番可かわいいものです。
そんな食料庫に直接、自分の子どもを何度も産みつけるのだから、大量に毛虫が発生するのも当然といえば当然のはなしよね。
げげ。花びらが散ったあとは、毛虫たちの戦場なんだぁ。
河川敷に大量の毛虫が転がっていたのも納得。
そういうこと。
だから庭に桜の木を植えるということは、毎年大量の虫の被害に遭うっていうことなんですよね。
布団も洗濯物も干せなくなってしまいます。
気をつけていても、いつの間にかに侵入してきた毛虫が窓際で日向ぼっこしている姿・・・に、遭遇することもあるでしょう。
玄関先に桜の木を植えようものなら、どんなに悲惨なことになってしまうのか容易に想像がつくんじゃないかしら?
被害に遭わないための消毒や手入れが大変になるのはあきらかで、業者にメンテナンスを依頼しようものなら毎年数万円もの駆除費用がかかってきてしまいます。
そして、桜の木は非常に病気になりやすく腐りやすい木っていうことも知っておかなければなりませんね。
なんのきなしに選定してしまうと、そのキズ口から腐敗菌が入り込んで簡単に枯れてしまうってこともあり得るはなしなのです。
たった2週間の見頃のために・・・、経済的ではありませんね。
縁起が悪い云々の前に毛虫の被害を回避するためにも、桜の木は庭に植えるべきではないということを念頭においておきましょうね。
庭に植えてはいけない木に桜が?縁起が悪い理由③ 土地問題
現実的な問題が、もう一つ。
たとえ毛虫の被害問題を解決させたとしても桜の木にはもう一つ、大きな問題があります。
桜の木を植えた土地は、ゲッソリと痩せるということ。
やせる?・・・って、どういうこと?
桜はその美しい花を咲かせるために、根っこから養分を吸って蓄えるということです。
しかも、恐ろしいほど貪欲に、そして強欲に。
見た目は可憐な花を咲かせるのですが、桜って日本人みたいに控えめで奥ゆかしい植物ではないのです。
土地の養分ひとり占め問題
どういうことかと言うと、桜はものすごく養分を吸収することで有名な植物です。
一般家庭の普通の庭などに植えようものなら、桜が土地の養分をぜんぶ吸いとるから痩せてしまい、他の木や植物が育たなくなるまでになってしまいます。
その桜の木が美しいピンク色の花を咲かせられるのも、ひとえに他の木の養分までをも奪い吸いとっているからにほかならないからだと、植木屋さんの間でまことしやか語り継がれているほどなんですよ。
養分を根こそぎ持っていかれたら、まわりの木や草花が育たなくなるじゃない!
養分を求めて建物を破壊問題
桜の木の養分を求める生命力は、他の植物に影響するだけではとどまりません。
建物の近くに大きくなる可能性のある桜を植えてしまうと、木の成長とともに大きくなる根っこが家の基礎を持ち上げ、最終的には建物が傾くという危険性があるのです。
「まさか?!」って思うでしょ?
でも、あながち冗談ともいいきれないんですよね。
ちょっと思い出してもらいたいんだけど・・・公園や川沿いにお花見にいって、根っこが浮き上がって歩きにくさを感じたってことはありませんか?
ありますよっ!
桜の花に見とれて上を見ながら歩いていたら、ブロックがもりあがってて・・・。
でしょ?
あと、広い歩道に植えられている木の根っこが張り出して、アスファルトや縁石が持ち上がってヒビが入っているとか。
「こんなに浅く植えずに、もっと深いとこに植えていればよかったのにね」なんて、思ったこととか。
ありますよね。
でも、ちがうんです。
桜の木の根っこは地中に深く根付くのではなくて、浅いところを横に広く這って大きくなる植物なんです。
だからどんなに深く植えようがなにしようが、桜の根っこはどうやったって地面ギリギリを張り出してしまうのです。
根っこが張り出して家が傾くなんて、言語道断だわ。
桜の木を植えるなら最低限、庭だけでも100坪くらいのスペースが必要です。
100坪っていえば、25メートルのプール一面分くらいのスペースに相当するわね。
一般家庭で、水泳ができるほど広い庭を所有するなんてことは、そうそうできることではありませんね。
こじんまりとした庭に植えられた桜の根っこは、家屋の基礎を壊し、塀をも破壊するくらいの力を持っているのです。
自宅の破損でとどまればいいけど、塀を越えてしまえばお隣さんにも迷惑がかかってしまいますよね。
想像以上に桜が成長する問題
植えたての桜は他の植物と同様に手をかけて育てるので楽しいのかもしれませんが、桜の木は想像する以上にスクスクと成長していきます。
そうですね・・・、5年もすれば2階建ての家とほぼ同じだけの背丈くらいになっちゃいます。
しかも桜はデリケートな植物なため剪定がおこないにくく、枝も根っこも伸び放題になるはず。
こうしてスクスクと(?)ノビノビと(?)成長することで、こんなことがおきてきます。
● 枝が伸びてくることによる、他の植物の日当たりが悪い問題
● その枝をつたって、大量発生する毛虫が部屋に上がってくる問題
● 根が張りだし、家の壁や塀を破壊する問題
● 邪魔になるからと枝を切ることによる、枯れる問題
● せまい庭による、見苦しい問題
宅地のような限られたスペースにおいて、めざましい成長をする桜はだんだんと手に負えなくなってしまいます。
お手入れが桜の木の命取りになるんじゃ、どうしようもなくなるね。
でしょ?
さっきもお伝えしましたが枝が邪魔だからといって安易に切ってしまうと、その切り口が傷となって腐敗菌が入り込み枯れて腐ってしまうのです。
生命力が強いようにみせて病気になりやすい、ややこしい植物です。
桜はせまい庭で育てるよりも、広い場所でのびのびと育てたほうがいいんですよ。
庭に植えてはいけない木に桜が?縁起が悪い理由④ 死体が埋まっている?
このパートは、ちょっと気味が悪い・・・。
本当に死体なんて埋まっているの?
桜の木の根本には死体が埋まっているという・・・話を、聞いたことはありませんか?
でも実際には死体なんて埋まってはいません。
本当に埋まっていたら『死体遺棄』で、大問題です。
じつは元ネタとなる小説があるのです。
小説:『櫻の樹の下には』
『櫻の樹の下には』というのは梶井基次郎の短篇小説で、1928年(昭和3年)12月に『詩と詩論』に掲載された作品です。
なんといってもこの小説の出だしは「櫻の樹の下には屍体が埋まっている!」と、衝撃的でインパクトある文言から始まること。
そしてこの小説を読んだ当時の人々が、本当に死体が埋められていて根っこが血液をすすって見事なピンク色を咲かせているのではないかと、疑ったことが由来しています。
ま、たしかに。
それを信じちゃえるほど、桜の花びらは妖艶だよね。
その他にも、こんなことが言われています。
桜は人骨を吸って育つと言われているため、墓地や戦場跡などに多く生息している。
恨みを持った死者の魂を根っこから吸い取り、見事な花を咲かせると間もなく散ってしまう。
桜の花から発散している香りの成分には、幻覚作用を引き起こすものがあるとかないとか。
ライトアップされた夜桜って青白いから。
死者の顔色って感じがするような・・・、しないような・・・。
庭に植えてはいけない木に桜が?縁起が悪いと言われる4つの理由!のまとめ
ということで、今としては考えにくいことですが、桜は昔から『縁起が悪い木』として人々から忌み嫌われていたのです。
- イメージが悪い
- 毛虫が大量発生
- 土地が痩せる
- 死体が埋まっている
桜の、いさぎよい散りかたが命の儚さをイメージさせたからにほかなりませんよね。
それに加え現実問題として桜の木につく虫の被害と、枝や根っこの張り出すことで建物が倒壊する問題がおきますし、剪定しようものなら病気にもなり腐敗する問題もあります。
花見の頃は美しく、自宅の庭の桜を愛でながら宴会というのも一興かもしれませんが、それにしても代償が大きすぎます。
どうしても桜の木を植えたいなら、剪定ができる桜、大きくならない桜を選ぶようにするようにしましょう。
「うちは最近植えたばかりだよ~」なんて言う人は、今のうちに処分されたほうが良いかも知れませんね。
桜は、何本も咲いている公園とか河川敷とかでお花見するのが1番なんですよ。