今年『七五三』を迎える方へ。おめでとうございます!
昔は健康な髪が生えると信じられ、生まれてから3歳を迎えるこの日まで産毛を剃って坊主頭にしていました。『髪置きの儀』を迎えることで坊主頭とも卒業です。
そんな由来のある3歳の七五三を、記憶に残る素敵な記念日にしてあげたいですよね。
子供がしっかりと成長していることを感謝すると共に、いっぱい写真に収めてあげましょう。
折角のお祝いですので、着物で可愛く飾ってあげたいけど、何を準備したらいいの?
そうです。着物って現代ではあまり着る機会がなくなってしまったこともあって、何が必要なのか分からないという人が多いと思います。
そこで今回は、3歳の七五三にまつわる着物についてご紹介していきたいと思います。小物まで一式の名称と、どんなことに気を付けて衣装を選べばいいのか、をお伝えいたします。
目 次
七五三で着物を着せたい~3歳編~
3歳の七五三で着せる着物は『被布』というお祝い着になります。
まだまだ成長期の小さな体に負担にならないように、お腹周りの締め付けがゆったりとした幼児用の着物を着せます。幅の広い紐や兵児帯(へこおび)などで着物を固定し、そこを『被布』で隠すスタイルになります。
被布姿に必要なもの
●お祝い着・・・着物はゆったり着る三つ身、体格が合うならお宮参りの時の『初着(一つ身)』でも大丈夫です。
●被布(ひふ)・・・着物の上から着る、羽織やベストのようなものです。
●長襦袢・・・お祝い着の下に着て、汗などの汚れがお祝い着に付かないようにします。
●半衿(はんえり)・・・半衿は長襦袢の衿に縫い付けます。お祝い着の下から衿元を華やかに演出します。
●重ね衿(かさねえり)・・・重ね衿はお祝い着に縫い付けます。着物を何枚も重ねて着せているように見せることで、豪華になります。平安時代の貴族の装いから由来しています。
●草履・・・草履からかかとが1㎝ほど出るサイズを選びますが、履き慣れないとかかとが痛くなったり疲れたりするので、ぴったりサイズでも大丈夫です。楽に履けるものを選びます。
●兵児帯(へこおび)・・・大人の帯は〆られませんので、兵児帯で着物を固定します。着付けの際、腰ひもで代用しても問題はないのですが、多少の締め付けが子供には負担になる可能性があるので、幅の広い兵児帯で〆るのが良いでしょう。
●肌襦袢(はだじゅばん)・・・いつも使っている肌着を代用しても良いです。
●足袋・腰ひも・髪飾り・巾着・・・着物を着るには必要なものです。巾着はなくても大丈夫ですが、持たせた方が良いです。
着物を選ぶポイント
着物は気慣れていないと動きにくくて不自由さを感じるものです。何枚も重ねて着るので、3歳の子供には嫌がられることがあります。ですので、『着付けが簡単で、軽いもの』を選ぶようにしてください。
そして『着物の素材にはこだわらない』方が良いでしょう。正絹は汚れに弱いものです。子供にとっては知られない・汚せないなどは負担になりますので、化繊のもので気楽に着ることをお勧めします。
七五三の着物で着る被布って?
被布とはお祝い着の上から着るベストのようなもののことをいいます。
もともとは江戸時代の末期、茶人や俳人といった風流を好む男性が着ていました。防寒・防塵が出来ることから好まれていたようです。徐々に用途が広がり、主に着物を汚さないことと防寒の目的で子供に使われるようになりました。
羽織だと室内では脱がなければいけないのに対し、被布は室内で着たままで良いという利点があります。
七五三のお祝いに被布は必ず着なければならないというものではありませんが、兵児帯・腰ひもなどを結んでいる部分を隠すし着付けの時間短縮が図れたり、11月の肌寒いお参りには防寒着にもなるので着せておいた方が良いでしょう。
小さい時だけにしか着られない『被布』を、記念に一つ用意するのも良いのではないでしょうか。
七五三のお参りに着物を着せる必要は?
3歳は着物を着たがらなかったり、着てもすぐ走り回って着崩れをしたりするという場合があります。子供によっては、窮屈な着物を着て歩き回るのはストレスがかかります。中には泣き出してしまいお参りがクタクタなるケースもあります。
参拝は神様への感謝の気持ちを伝えに行くものですから、洋服でも構わないということを忘れないようにしてください。
七五三のお祝いの主役は、あなたの子供です。『神社への参拝』、『写真撮影』、『親族との会食』をまとめて行うのではなく、別々の日にスケジュールを組むなど出来る限り子供に負担がかからないようにしてあげてください。
折角のお祝いですので、子供が機嫌を損ねることなく素敵な記念になるといいですね。
3歳の七五三の装いのまとめ
お祝い着は一式セットになって売られています。もちろん一つ一つ丁寧に選ぶことも出来ます。
今はネットで購入することも出来るようになっていますね。種類が豊富に揃っているのでお好みのものが簡単に見つかるかもしれませんよ。