福岡市内には、有名な大きな川が流れています。
『室見川』です。
この川は早良区と西区を隔てるように流れ、シーサイドももちから博多湾に注ぎます。
上流は福岡市最古のダム、大正12年に建設された『曲淵ダム』に繋がっており、緑豊かな景色が広がっています。
そんな室見川と福岡外環状道路が交差するポイントの河川敷一帯で、一年に一度だけの灯明アートが夜の室見川を彩っています。
西日本で最大規模を誇る『室見川灯明まつり』は、テーマを毎年住民から募っているそうですよ。
2010年、福岡市早良区有田校区のまちづくりとして始めたこの夏まつりは、今年で19年目を迎えます。
毎年思考を凝らして作られた灯明アートは、今年はどんなアートで私たちを楽しませてくれるのでしょうね。
室見川灯明まつりの基本情報
まつり名/ 室見川灯明まつり
開催日時/ 毎年9月第4土曜日 18:00~21:00(雨天中止)
開催場所/ 外環室見橋から河原までの室見川河川敷一帯
アクセス/ 地下鉄七隈線次郎丸駅より徒歩3分
専用駐車場/ なし
問い合わせ先/ 有田校区室見川灯明まつり実行委員会事務局。有田公民館内
電話番号/ 092-861-7679
F A X/ 092-861-0943
室見川灯明まつりは、辺りが薄暗くなった時間から開始されるため、街灯が少ない河川敷は足元が暗く非常に危険な段差や階段などがあります。
昼間はなんてことない僅かな段差なのですが、壮大な灯明アートに目を奪われると足元まで気が回らず、おろそかになりがちです。
しかし、道標のように灯明が等間隔に置いてありますし、階段にも一段一段丁寧に一対ずつ置かれていますので、段差や幅などがある程度分かりやすくなっています。
室見川灯明まつりの魅力
過去に一度だけ、雨に見舞われ中止を余儀なくされたことはあるものの、ほとんどが大成功を納めてきた『室見川灯明まつり』は、たくさんの人の思いを乗せて約20,000個もの灯明が灯されます。
一夜限りの灯明アート・灯明ショーは室見川を彩る夏の風物詩として、訪れる30,000人もの観光客を魅了し続けてます。
勝負となるこの一日のたったの3時間のために、600人もの校区ボランティアさんのチカラが投入されてきました。
赤や黄色、青など色とりどりの紙袋をくしゃくしゃにして、一つ一つ丁寧にロウソクを入れ、配置されていきます。
だんだんと辺りが薄暗くなり一つまた一つと炎が灯されていく様子は、まるで、命を吹き込まれたかのようにゆらゆらと揺らめきます。
灯された小さい炎が紙袋の中で乱反射し、柔らかい光へと変化していくのです。
灯明と灯明が線を描き、そしてアートとして広がります。
そんな灯明を眺めていると、ロウソクの1/fの揺らぎが心地よく感じてくることでしょう。
地域にとって『幸せのまつり』でありたいという願いが込められ、『100年後も続くまつり』を合言葉に、まちづくりを展開しています。
周辺住民以外の来場者も年々増加傾向にあり、涼し気な浴衣姿の女性を見かけることも多くなってきました。
この室見川灯明まつりが、秋の定番まつりの風物詩として浸透している証拠ですね。
一部足元が暗かったり狭くなっていたりする道がありますので、転んで怪我をされないように気をつけてください!
屋台も恒例となっていますので、土手に腰かけてコーヒーを楽しんだり記念撮影をしたり、楽しいひと時が過ごせるのではないでしょうか。
室見川灯明まつりとコラボ
室見川灯明まつり会場そばにある木の葉モール橋本とのコラボプロジェクトとして、木の葉モール橋本ではガーデンコート灯明アートが同時開催されています。
サテライト会場に描かれた灯明には、子供たちが安心して入って遊べるようにロウソクの炎ではなく、LEDライトを採用しています。
光のアートを楽しんだあとは、食事を兼ねて木の葉モール橋本を訪れてみてはいかがですか。
室見川灯明まつり開催!福岡市早良区有田の夜を光のアートが咲き誇るのまとめ
地域住民から毎年テーマを募り集まった意見を実行委員会が、会議に会議を重ねて一つに絞っていく作業は大変なことだと思います。
それでも、毎年『室見川灯明まつり』を楽しみ待っていてくれる来場者の笑顔を思えば、手抜きは一切なし!テーマ決めだけにもチカラが入る実行委員会です。
協賛している企業・住民のみなさん・近くの学校に通う生徒たちが一丸となって作り上げるのが、室見川灯明まつりなのです。
2016年の灯明まつりは天候に恵まれ、無時に大成功を収めました。
この時のテーマは【がんばれ九州 ~震災復興への祈り~】で、熊本震災復興の祈りを込めて『熊本城』に灯を灯しました。
最大のハイライトは【おめでとう!サザエさん生誕70周年】と銘打って、早良区で生まれた国民的漫画サザエさんが灯明で室見川に描かれました。
2017年のテーマは【世界遺産めぐり~未来へつなぐもの~】で、子どもたちの『笑顔・夢・希望・平和を願う心』を未来に残し繋いでいこうとしたものでした。
ここで言う子どもたちとは、この次郎丸・有田の子供だけを指しているのではありません。
日本中の、世界中の子どもたちを表しているのです!
こんなに小さな町ではありますが、地域スタッフさんの思いや気持ちが世界中の子どもたちに届いていたら良いですよね。
さて、今年はどんなアートで私たちを楽しませて頂けるのでしょうね。
是非、足を運んでみてください。