そろそろアレに気をつけたい時期がやってきました。
アレですよ、アレ。『インフルエンザ』ですよ。
寒くなると、巷では『クリスマス』やら『イルミネーション』やらで、お出かけしたいイベントが盛りだくさんです。通常の通勤通学なども加えると、他人と接触しない日はありませんよね。
マスクをしていても、近くでくしゃみや咳をされると「何かしらの病気を移されるんじゃないか」とヒヤヒヤさせられます。
こんなに迷惑を被るインフルエンザウイルス、一体どんな目的があってどこからやってくるのでしょう。
知りたくないですか?
インフルエンザに打ち勝つには、まずインフルエンザウイルスのことを知らなければなりません。
過去2度にも渡って苦しめられた積年の恨みを晴らすべく(大袈裟)、インフルエンザウイルスの生態を暴露していきます。
いざ、インフルエンザウイルス!かかってこい!
インフルエンザウイルスはどこから来るの?
インフルエンザウイルスの王国は、シベリアやカナダなどの北国の湖に存在していました。
海外に行ったことはないので画像で確認しただけですが、一面綺麗な氷で覆われていて透明感溢れる凍結の世界が広がっています。
こんな素敵な場所にインフルエンザウイルスの『親玉』が巣食っているなんてにわかに信じられませんが、気温が低いということが自分自身を保管するには最適な環境なのです。
ウイルスたちは湖の水に溶け込むように身を潜め『その時』がくるのをジッと待っているのでしょうか。渡り鳥に感染する瞬間を。
そうなんです。インフルエンザウイルスは渡り鳥が餌を食べる時の、飲み込まれる湖の水に紛れて体内へと潜入を果たしていました。
まんまと渡り鳥たちに感染することに成功したインフルエンザウイルスは、細胞の中で一気に増殖し始めます。
感染した渡り鳥たち、さぞかし高熱や関節の痛みに耐えられないだろうと思うところですが、実は何の影響もありません。
それどころか、自分の体の中にインフルエンザウイルスがいることすら分かっていないのです。
これは私たち人間で言うところの『大腸菌』と上手く付き合っているのと同じことです。
あなたの中にも私の中にも、大腸菌は住み着いていますよ。言われないと気付かないですよね?
渡り鳥も同じです。彼らはインフルエンザウイルスと上手いお付き合いをしているようです。
この、インフルエンザに感染した渡り鳥は、秋から冬にかけて暖を取るために南下してきます。もちろん日本にも。
飛来した池などで渡り鳥たちは、インフルエンザウイルス入りの糞などで汚染。解き放たれたインフルエンザウイルスは、新たな環境で更なる増殖を目論みます。
ターゲットになるのが、池でノンビリ暮らしているカモ。それこそウイルスの『カモ』にされるわけです。
でもご存知の通り、鳥インフルエンザウイルスが直接人間に感染することはありません。ですので、この段階では人間にとって深刻な問題ではありません。
問題はこの先にありました。
飛来した渡り鳥と感染させられたカモによって、池という池がウイルスで汚染されていき、その池に入ったアヒルも又知らず知らずの内にウイルスに感染し自宅に帰っていきます。
アヒルは一緒に飼われている豚と接触し、豚がインフルエンザに感染します。
豚は、鳥インフルエンザウイルスにも人インフルエンザウイルスにも感染する体質です。豚の細胞の中で増殖する過程で変異を遂げると、新種のインフルエンザウイルスに生まれ変わり、飼い主である人間に感染していくのです。
こうして、インフルエンザウイルスが脈々と侵略を続けていくという恐ろしい図式が完成しました。
アヒルと豚を一緒に家畜するというのは、日本ではなくお隣の中国南部などでみられるそうで、現地の人やこの地を訪れた旅行者に付着したウイルスが世界中を混乱に陥れるのです。
② 旅行者の服に付着した状態・旅行者自身が感染して世界中を飛び回っている
インフルエンザウイルスが快適に生息する環境
海外からやってくることがわかりましたが、毎年のように大流行するインフルエンザウイルスにとって、どのような環境が最も快適といえるのでしょうか。
温帯地域に属する日本では冬に流行しますが、熱帯・亜熱帯地域では雨季に流行します。
温度24℃・湿度20%・・・6時間後・・・60%の生存率
温度8℃・湿度50%・・・6時間後・・・40%の生存率
温度8℃・湿度25%・・・6時間後・・・63%の生存率
温度32℃・湿度50%・・・6時間後・・・生存率0
『高湿度に弱い』とは言い切れません。
つまり、湿度が100%に近いか50%未満の時に、人の粘膜に取り付いたA型インフルエンザウイルスの生存率は最も高くなるのです。
逆に表現するなら、ほどほどの湿度50~90%くらいのときは、インフルエンザウイルスが粘膜に入り込んでも死んでしまうことが多い、ということです。
日本の夏は高くも低くもない湿度だからこそ、インフルエンザウイルスが活動しにくい環境なのですね。
インフルエンザウイルスとは
インフルエンザウイルスの目的は、純粋にただただ『増殖』したいだけです。感染した宿主を苦しめたいなんて1mmも考えていません。宿主が生きていないことには自分だって増殖する事が出来ませんからね。
細菌と比べるととても小さい存在であるウイルスは、その小さい体ゆえに自力で増殖する能力を持ち合わせていません。
人間や鳥などに感染することで、その細胞の増殖機能を利用してどんどん自分のコピーを製造生産していきます。
人間にとってはおぞましくも迷惑な話ですが、インフルエンザウイルスにとっては死活(?)問題です。
そんな得体も知れない存在に体を乗っ取られ、増殖に貢献した上にアチコチに広めていたなんて、本当に怖い話ですね。
因みに、ウイルスは生物ではないと定義されています。
『生物ではない』ということは『生きていない』わけですから『死ぬ』という概念は当然ありません。
『死滅』に相当するのは、感染する機能を失わせる『不活性化』です。不活性化したウイルスはただそこに存在するだけとなり、再び復活することはありません。
アルコール消毒は、ウイルス自体を消滅させるものですから感染することはなくなります。
インフルエンザウイルスのまとめ
目に見えないインフルエンザウイルスに、どうやって打ち勝つことが出来るでしょう。仕組みを知ってしまえば、ウイルス増殖に加担させられることは免れそうにありません。
せめて感染しない努力が必要です。ポイントは『50~90%の湿度』ではないでしょうか。
今は便利な世の中になりまして『ぬれマスク』というものがあります。呼吸が出来ないような気がして手を出せずにいましたが、呼吸できないものを市販するわけがありません!
口や鼻、のどを乾燥から守り、ウイルスの侵入を防ぎましょう。