脱水症を甘くみると後悔!3種類の症状の見極め方と予防方法について

健康・からだ

脱水症状ときいて多くの人は、単純に、暑さで体の水分が蒸発した状態だと認識しているのではないでしょうか。

 

実際に体験したことがないからこそ、いざ自分の身にふりかかってきても、それが脱水症状だとすぐには気づけないのが実情です。

 

陽気な春が終わって初夏を迎え、これからだんだんと暑くなっていきます。

 

普段からの水分補給を怠っている人は、今年は暑さで倒れるかもしれないので注意が必要ですよ。

 

脱水症に陥らないためにも、こまめな水分補給が基本です。

 

・朝起きたら一番に水分補給

・汗をかいたらしっかり水分補給

・汗をかかなくても十分に水分補給

・お風呂上がりに水分補給

・三度の飯より水分補給!

 

今回は、万が一に備えて、脱水症状についてまとめました。

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脱水症状とはどのような状態?

一般的に、わたしたち人間の体は60~70%の水でできているといわれており、この水を体液と呼びます。

 

体液は、水分・電解質(ミネラル)・タンパク質などで構成されていて、主に生命維持に関わる3つの役割を果しています。

 

・細胞に必要な栄養分を運ぶ

・老廃物をかき集めて排出する

・汗を出して体温を一定温度に保つ

 

わたしたちの体が正常に機能しているのは、体液を構成している水分・電解質の量や濃度がバランスよく保たれているからなのです。

 

とはいえ水分補給を怠ったとしても、徐々に減っていく水分・電解質に気づくことができずに脱水症に陥ってしまうことがあります。

 

汗や尿として体液を排出するのに対して、水分補給をしないまま活動を続けてしまうと、水分量と電解質のバランスが崩れて、ついに体が異常を発生させるのです。

 

このように体液の水分・電解質が不足した状態が、脱水症状なのです。

 

ここで間違えてはいけなのは、水分が不足した状態だけが脱水症状ではないということです。

 

実は脱水症状には、3つのタイプがあることを覚えておきましょう。

 

水分が不足した状態

電解質が不足した状態

水分と電解質が不足した状態

 

次の章では、それぞれを解説していきます。

 

脱水症状は3つのタイプに分類

脱水の種類は、水分と電解質の損失に関係して3つに分けられます。

 

水分が不足した状態      高張性脱水

電解質が不足した状態     低張性脱水

水分と電解質が不足した状態  等張性脱水

 

脱水症とは、体液が不足した状態ではありますが、それが必ずしも水分だけが少なくなった状態ではありません。

 

電解質だけが不足した状態でも、脱水症状となります。

 

脱水症状1 水分が不足した状態

体液の水分だけが著しく不足した状態を、高張性脱水といいます。

 

たとえばビーカーに入っている食塩水の、水だけが蒸発した状態です。

 

水が蒸発して残されるのは・・・、塩となる電解質ですよね。

 

舐めたら、めっちゃしょっぱいわけです。

 

電解質の量が、水分に比べて多い状態になるわけですから、こんな症状を引き起こします。

 

・喉が乾く

・口・喉の粘膜が乾燥する

・発熱する

 

ラーメンのスープを最後の一滴まで残さず飲み干したときに喉の乾きを覚えますが、それと同じ状態です。

 

脈拍に異常はなく、意識もしっかり保たれていますが、落ち着きがなくなったり興奮状態になったりします。

 

自力で水分補給ができない乳幼児や高齢者に発症しやすいタイプの脱水症です。

 

脱水症状2 電解質が不足した状態

体液の電解質が著しく不足した状態を、低張性脱水といいます。

 

ビーカーに入れた食塩水の、塩だけが蒸発した状態です。

 

めっちゃ味が薄くなって、一見するとヘルシーになって体に問題はなさそうですよね。

 

しかし、細胞にとっての塩分控えめというのはとても困ったことになるのです。

味噌汁にたとえます。

 

超薄味の味噌汁には物足りなさを感じて、パンチがまったくありません。

 

味がまったく感じられず、具材として入っている豆腐やじゃがいもや玉ねぎも素材そのものの味しかしません。

 

それはまるで、お湯に浸した野菜のようですよね。

 

限られた少ない味噌が「味噌!ここにいまーす!」と頑張って主張しても、ほとんど気づかれないくらいの薄さって、どうでしょうか。

 

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食事としての薄さは我慢すればいいだけのことですが、細胞にとって電解質の薄まりは非常に危険です。

 

初期症状が少ないため進行すると、だるさ・眠気がみられるようになり脈拍が弱くなっていきます。

 

大量に汗をかいて血液中の電解質を多く失っているところに、電解質濃度の低い飲料や水・お茶などを大量に飲んだ時におこります。

 

水分より電解質の方を多く失い、体液が薄くなった状態を言います。

 

脱水症状3 水分と電解質が不足した状態

体液の濃度を保ったまま水分と電解質がともに失われた状態を、等張性脱水といいます。

 

ビーカーに満水でなければならない食塩水が、濃度を保ったまま容量が不足している状態です。

 

まるで、飲みかけたペットボトルのお茶のようなものです。

 

わたしたちの体には60~70%の体液が必要です。

 

濃度を適切に保っていても、容量が不足していたら脱水症状を起こしてしまうということです。

 

このタイプの脱水症状は、下痢や嘔吐のように体液を一気に喪失してしまう時におこります。

 

体液が減ることで喉の乾きを覚えるのですが、このとき水分だけをとって電解質の補給をしないことが多いため、一つ前に紹介した低張性脱水に変化しやすいといえます。

 

脱水症の予防方法

脱水症を起こさないための予防とは言うまでもなく、水分補給と電解質(ミネラル)補給が必須です。

 

わたしたちは、なにもしていなくても、絶え間なく水分を失っています。

 

発汗

排泄

呼吸

 

喉の乾きだけで判断するのではなく、「一日にどれだけの水を補給する」というように分量を決めて補給するといいでしょう。

 

水分補給

とにかくこまめに水分をとるようにしましょう。

 

・就寝前

・起床時

・入浴前後

・運動の前後

・運動中

・飲酒後

 

運動をしていなくても、汗や呼吸から一日2リットルもの水分を輩出していますので、しっかりと水分補給をしましょう。

 

ミネラル補給

水分だけを補給していると、自発的脱水という症状を起こすことがあります。

 

大量の汗をかいたときに水分だけを補給してしまうと、血液中の塩分が薄まり「これ以上の水はいらない」という指令が脳から出てしまいます。

 

すると体は体液の濃度を元に戻そうとするために、大量の水分を体外に排出してしまうので、結果的に脱水症を引き起こすことになるのです。

 

水分と一緒に、ミネラルの補給を忘れずにすることが大切です。


 

脱水症を甘くみると後悔!3種類の症状の見極め方と予防方法についてのまとめ

脱水症を軽視すると、命を危険にさらすことになりかねません。

 

水を飲まないと危険な脱水症状に陥ってしまうことは知っていても、具体的にどのような症状が出るものなのか知らないという人は多いのではないでしょうか。

 

スポーツ時などの発汗だけでなく、気温や乾燥など様々な要因は季節に関係なく起こりうると言われています。

 

もしも、脱水症を起こしていると気づいたら、次の3つのことを行いましょう。

 

・涼しい環境で体を休める

・冷たい経口補水液をゆっくり飲む

・10分~20分ほど安静にする

 

しばらくしても回復しない場合や症状が重い場合は、すみやかに病院へ行ってください。

 

 

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