お彼岸に咲く彼岸花の可憐な花言葉とは?負のイメージを払拭する特徴

通夜・葬儀・法事・お盆・お彼岸


秋のお彼岸になると、河原や土手や田んぼのあぜ道で赤い花が咲きますね。彼岸花です。日本では不吉な花とされあまり好まれていません。
毒を持つことで有名な彼岸花は、飢餓が流行った時代には食料とされていました。

今回は、お彼岸に咲く可憐な花『彼岸花』の花言葉をご紹介したいと思います。

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彼岸花の花言葉

彼岸花は真っ赤な花をつけることで印象が強いのですが、実は白い花や黄色い花もつけることをご存知でしょうか。
白や黄色はあまりお目にかかることがありませんが、それぞれの花言葉をみていきます。


・・・『情熱』『独立』『再会』『諦め』『悲しい思い出』『思うはあなた一人』『また会う日を楽しみに』

・・・『悲しい思い出』『追想』『深い思いやり』『陽気』『元気な心』

・・・『また会う日を楽しみ』『思うはあなた一人』

彼岸花は、その印象から『情熱』や『思うはあなた一人』といった花言葉が生まれたようです。

しかし不吉な印象やイメージを拭えないもの事実です。『彼岸花を家に持ち帰ると火事になる』『彼岸花を摘むと死人が出る』『彼岸花を摘むと手が腐る』とても恐ろしい言い伝えが存在しています。
これらは、花の色と姿が炎を連想させることや、お彼岸の時期にしか咲かないことなどが影響しているのだと考えられます。

河原や土手や田んぼのあぜ道に生息する理由

先にも述べましたが、彼岸花にはがあります。特に鱗茎(球根)部分の毒は強く、誤って口に含むと吐き気や下痢を起こします。ひどい場合は中枢神経のマヒを起こし死に至ることもある程です。

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その毒を利用し、田んぼを荒らすモグラやネズミや虫などの生物からの被害を抑えるため人為的に植えられていると考えられています。
実際にラット実験では、彼岸花の球根の先に大好物のチーズを置いてみても、球根を食いちぎることはなく、チーズにはたどり着けなかったという実験データがあります。
このことからも、効果覿面だったわけです。

他にも、お墓の周りにも多くの彼岸花が植えられていますが、これも遺体を荒らされないようにという死者を大切にする日本人の考えからきています。と、言いますのも昔は土葬をしていましたので、動物が臭いを嗅ぎつけ墓を掘り荒らす被害が続出していました。お墓の周りに彼岸花を植えたことから『死人花』と呼ばれるようにもなったのです。

彼岸花の特徴


彼岸花の開花時期は9月のお彼岸の1週間ほどです。よく観察してみると彼岸花には葉がないことに気付くことでしょう。その花が開花時期を終え枯れると葉が伸びてきます。『葉見ず花見ず』ともいわれ、花の時期と葉の時期がずれているのが最大の特徴といえます。

花が落ちた後に生えてくる葉は、冬の寒い時期に光合成をして栄養をたっぷりと蓄えます。他の植物が生えていない間、競争相手がいない時期を狙ったかのように成長しておきます。

春・夏を迎え他の植物が生えてきても冬に沢山の栄養を蓄えているわけですから、その栄養だけで秋を迎えると花を咲かせることだけに集中して蓄えてえた栄養を使います。
そのような理由で花が咲くころには葉はなく、花を落としたあと、栄養を溜め込むために沢山の葉を茂らせるのです。

彼岸花は実を結ぶことがないので、種が出来ることはありません。
鱗茎(球根)が分かれて増えていきます。河原や土手などで大群集をつくる理由はそのためなのです。

お彼岸に咲く彼岸花のまとめ

彼岸花はお葬式やお墓といった暗いイメージが強いのですが、今回特徴を知ることで、今後の見方が変わってくるのではないでしょうか。
花言葉も情熱や思うはあなた一人など、熱く燃えるような気持ちを表していますね。強い愛を、私は感じることが出来ました。
有毒を利用して動物や虫から荒らされるのを防止する、先人の知恵を垣間見ることが出来ましたね。
現在では、この毒成分の一つであるガランタミンはアルツハイマー病の治療薬として利用されています。

田んぼのあぜ道などで彼岸花をみつけた時には、ちょっと足を止めて、秋の足音に耳を傾けてはいかがでしょう。

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