12月。毎年この時期になると年賀状を出すか、出さないか、書くの?送るの?ちょっと面倒だと感じる人が増えて来ていますよね。
時代が流れ、現代に普及したメールが大いに影響しています。年賀状作成には時間と費用も結構掛かりますからね。
ここであなたは、こんな風に考えているはずです。
『会社の上司や先輩、同僚には年賀状を送るべきなのか?』と。
今年新入社員として入社したばかりのあなたが恐れ多くも上司に年賀状を送って良いものか、馴れ馴れし過ぎはしないかと言う思いと、逆に、新入社員だからこそ新年の挨拶である年賀状はきっちり送るべきなのかという思いが交差しているはずです。
そこで今回は、そんな新入社員さんに向けて、年賀状とはなんぞ?上司に年賀状を送るべき?ライン年賀状でも大丈夫?についてご紹介したいと思います。
そもそも年賀状とはなんぞ?
年賀状とは、いつからやり取りされるようになったかご存知ですか?
答えは『平安時代』です。
奈良時代の頃では、年始の挨拶回りをする行事がありました。
平安時代に入ると貴族や公家の間でも年始の挨拶回りは風習として広がっており、遠方で挨拶回りが出来ない人へは代わりに『文書』で年始挨拶が行われるようになっていました。年賀状は、こんなに古い時代から続く日本独自の風習なのですね。
時は流れ明治維新後、明治4年に郵便制度が確立するも、年始の挨拶状は封書で送られる事が殆どでした。その二年後の明治6年に郵便はがきを発行するようになると、年始の挨拶が簡潔に安価で書けるということで爆発的な人気を呼び、この『はがきで年始の挨拶状を送る』ということが、国民の間で定着するのに15年とかかりませんでした。
このことがきっかけで遠方のみならず、近い人にも年賀状を送るようになっていくのです。
年賀状に消印が押されていた明治時代。『受付局』と『配達局』の2つの消印の内どちらかを『1月1日』で消印を押して貰うために、年末に多くの人が郵便局に殺到するようになりました。
その習慣が、消印が省略された今でも根付いているとは驚きです。
年賀状は上司や先輩に出すべき?
年賀状自体が、直接会って新年の挨拶ができない人に宛てて、書面で挨拶をしたものだという本来の意味を知れば、新年初出勤・新年会で直接会って「あけましておめでとう」と交わす方が、年賀状よりも丁寧な新年の挨拶になります。
しかし『上司』というのは、正月に年賀状を出すのが当たり前の時代を生きてきた人たちです。虚礼廃止でない限りは社会人として、日頃お世話になっている人へ挨拶をするという意味で年賀状を送っておいた方が無難です。
こんなデータも出ています。上司に年賀状を送らない部下が出世する確率は、年賀状を送っていた部下よりも低いというものです。
年賀状を送っている人が役職に就ける確率が40%に対し、送らない人は僅か13%となっています。もちろん年収にも大きな差が出来ることは容易に想像がつくことでしょう。
その背景には受け取る側の上司が部下に年賀状にどのような印象を受けるかで、未来が大きく左右されます。上司も心を持った人間ですから、年賀状を送ってくれる部下の方が可愛く映り、何かと気にかけてくれるようになります。
長く務める会社です。ビジネスマナーとして上司や先輩には年賀状を送るようにしてください。好印象を与えられるかどうかで未来が大きく変わります。
ポイント年賀状を送る際、印刷されたものをそのまま送るのではなく、必ず『手書きの一言を添える』ことを忘れないでください。たった一言『本年もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します』や『本年もご期待に添えるよう精進したす所存です』と・・・礼儀を重んじた文面を添えるだけで、あなたへの印象がガラリと変わります。
会社の上司への年賀状をラインで?
年賀状を出すには住所が必要ですよね?以前はどこでも住所録が配布されていましたが、個人情報が保護されている現代で上司や先輩の住所を調べるのは困難となっています。
そして今や、メールやラインで年賀状を受け取ってもマナー違反だと感じる人もあまりいないというデータが出ています。
住所がわからないしラインでもOKというデータが出ているなら、それでいいんじゃない?って、思いましたよね?
駄目ですよ。そんなことをしたら非常識のレッテルを貼られてしまいます。
年賀状を送る側も、受け取る側も、気持ちよく新年を迎えるために、正当な方法で上司の住所を入手すればいいのです。
「年賀状を送らせて頂きたいのでご住所をお伺いしてもよろしいですか」と直接聞きましょう。住所録の手帳を差し出せば上司もすんなり応じてくれます。
年賀状を出す?出さない?のまとめ
さあ、上司・先輩の住所が分かりました。年賀状も手元にあります。
あとは、丁寧に宛先と一言を書けば完成です。
せっかく意を決して手に入れた上司の住所ですから、味気ない印刷よりも、手書きで書くようにしてください。きれいな文字でなくても大丈夫です。一文字一文字を丁寧に書けば、上司にもきっとあなたの熱意が伝わるはずです。