遺骨の移動許可とは?正しい手続き方法と必要な費用で安心の引越し!

通夜・葬儀・法事・お盆・お彼岸

遠方の土地に先祖代々のお墓があると、都合が悪いことがあります。

 

『霊園や墓地が遠くにあると管理が大変

『継承者がいなくなりお墓が放置状態

『墓参りに行くだけでも出費がかさむ

『墓地管理者とのお付き合いに困っている』

 

一口にお墓参りと言っても飛行機に乗ったり、新幹線で何時間も移動したりと、ちょっとした小旅行となってしまいますよね。

 

このように様々な理由から、現在納められている墓地や納骨堂からお住まいの近くの納骨堂などに遺骨を移すことを考えている人が増えてきています。

 

お墓が近所にあると月命日のお墓参りも、随分楽になることでしょう。

 

しかし、お墓を移すってどんな風にしたら良いのでしょうか?

 

そこで今回は、遺骨を移動させる方法や必要な手続きと費用についてまとめました。

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遺骨の移動許可とは?

埋葬されている遺骨を他の場所へ移動すること、また、同じ墓地内においての遺骨移動のことを『改葬(かいそう)』といいます。

 

改葬は、単純に「よし!お墓を移そう!」と思い立って、簡単にできることではありません。

 

現在遺骨を納めている場所から移動させてもらう許可や、移動予定先の受け入れ許可など、それぞれの墓地・納骨堂の所在する市町村長の許可を受ける必要があり、自由気ままに行うことはできないのです。

 

これは法律で定められていることですので、少し面倒に思われるかもしれませんが、後々のためにも正しく手続きを行うようにしましょう。

 

改葬するのに必要な許可証は以下の4つです。

・埋蔵(埋葬)証明書

・受入証明書

・改葬許可申請書

・改葬許可証

 

遺骨の移動に必要な手続き方法とは

遺骨の移動には、改葬元・改葬先の役所や寺院などとのやり取りが必要になります。

 

遺骨の引越しには、以下の手順で手続きを行います。

 

1,改葬先を決める

お墓を出る準備を先に整えても、移動先が決まっていなければ元も子もない話となりますよね。

 

まずは、どこにお墓を建てるのか、あるいは納骨堂にするのかを決めます。

 

新しい場所が決まったら、その墓地・納骨堂の管理者から『受入証明書』を発行してもらいましょう。

 

2,現在の墓地管理者に改装を相談

現在の遺骨を管理していただいている管理者に、改葬することを相談します。

 

承諾を得たら、現在遺骨が埋葬されている証明として『埋蔵(埋葬)証明書』を、墓地・納骨堂の管理者に発行してもらいましょう。

 

3,改葬許可申請書を提出

改葬許可申請書は、各自治体で様式が異なる場合があります。

 

改葬許可申請書の入手方法は、遺骨が埋葬されている市町村役場に問い合わせるか、ホームページよりダウンロードをしましょう。

 

必要事項を記入・押印をします。

 

改葬に必要となる書類3種『受入証明書』『埋蔵(埋葬)証明書』『改葬許可申請書』を揃え、新しく遺骨を移動させる管轄の市町村役場に提出をします。

 

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無事に受理されると、『改葬許可証』が交付されます。

 

注意すること

・申請書・許可証は、遺骨一体につき一枚が必要です。

・市町村によって提出に必要な部数が異なります。

・改葬先の『永代使用許可書・受入許可書』などの提出を求められることがあります。

 

4,遺骨の移動

市町村役場より交付された『改葬許可証』を、現在埋葬している墓地管理者に提示することで、ようやく遺骨を取り出すことができます。

 

お墓から骨壷を取り出す際には、住職に『閉眼供養・抜魂供養・遷座法要・遷仏法要』などを執り行ってもらいます。

 

墓石は撤去し、更地に戻してお返しします。

 

5,遺骨の受入

新しく預ける墓地・納骨堂へも『改葬許可証』の提示が必要です。

 

遺骨を受け取ったからと言って安心して、なくさないようにしましょう。

 

改葬先に遺骨を埋葬する際には、住職に『納骨法要・開眼供養・建碑法要』などを執り行っていただきます。

 

以上で、大まかな遺骨の引っ越しは終了となります。

 

遺骨の移動に必要な費用とは

手続き方法はわかりましたが、それに対する費用はどれくらいかかるのでしょうか。

 

改葬に必要となる書類発行やお墓の処分など、一覧表にまとめました。

 

埋蔵(埋葬)証明発行手続き料300円~1,500円/通(遺骨一体につき一通必要)
改葬許可証発行料0~1,000円/通(遺骨一体につき一通必要)
墓石処分・区画整理費用100,000円~200,000円/㎡(墓所は更地にして返還)
遺骨の取り出し費用約40,000円 (遺骨一体につき)
墓石運搬費200,000円~800,000円 (移動距離・墓石のサイズで異なる)

 

改葬先でも墓石を使用する場合に限る

魂抜き・閉眼供養料10,000円~50,000円
離壇料100,000円~300,000円

 

注意支払い済みの『永代使用料』は戻りません。

埋葬費用約30,000円 (遺骨一体につき)
開眼供養料10,000円~50,000円
戒名料寺院墓地・霊園から求められる場合がある

 

改葬元と改葬先で宗派が異なる場合

その他の費用墓石代・永代供養料・工事費など

 

役所への改葬許可証発行手数料・霊園などへの事務手数料

 

改葬の自由は認められてはいますが、長年法要や供養を執り行って頂いた寺院側に対しても敬意を表さなければなりません。

 

法外な『離壇料』の請求は不当ですが、100,000円~300,000円ほどの金額はお世話になったことへの感謝の意として妥当な金額です。

 

遺骨の移動許可とは?正しい手続き方法と必要な費用で安心の引越し!のまとめ

私たちも引っ越しをする際は、区役所などで転入・転出届の手続きを行い、住民票の書き換えが必要です。

亡くなった方の遺骨も同じですね。

 

借りていた土地に建物を建てていれば、立ち退くときには更地に戻さなければなりません。

お墓も同じ考えです。

 

目安として費用も提示しましたが、改葬状況によって500,000円~1,000,000円程必要になりそうです。

 

遺骨の引越しには様々な手続きが必要であることと、高額な費用がかかることからも、なかなか実行に移せないのが現状のようです。

 

改葬業者をインターネットで探す方も多いかと思われますが、親身になって相談に乗ってくれる業者に問い合わせて相談されると良いでしょう。

 

改葬の相談先は、石材店・墓地や霊園・寺院・市役所・葬儀社・税理士・行政書士などです。

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