織姫と彦星の関係とは?一年に一度しか会えない理由と雨の夜の天の川

夏に関すること

『七夕物語』と聞いて、どんなストーリーを思い描きますか?

汐音
汐音

織姫と彦星が7月7日の夜、一年に一度のデートを楽しむ『恋人の日』よね。

ロマンティックぅ~♪

ではなぜ『一年に一度しか会えない』のでしょうか?

いくら遠距離恋愛とはいえ、恋人同士だったら無理をしてでも会いたいと思うものではないでしょうか。

汐音
汐音

言われてみれば確かに・・・。

なんで一年に一回しか会えないんだろ?

先輩
先輩

それには聞くも涙、語るも涙の理由があったのです。

愛し合っている二人が、好き好んで離れ離れで暮らすわけがありませんよね。

ということで今回は、織姫と彦星の関係と一年に一度しか会えない理由、そして、七夕の日が雨模様だったら二人はどうなるのか?についてまとめました。

汐音
汐音

よろしくお願いいたします!

スポンサーリンク

七夕物語の織姫と彦星の関係とは?

先輩
先輩

まずはじめに、織姫と彦星の関係を訂正しておきますね。

織姫と彦星は、実は恋人同士ではありません。

愛し合っている二人が天の川を隔てて暮らしており、七夕の日だけ川が浅瀬になってデートできる・・・なんて、そんなロマンティックな話でもなかったんです。

じゃあ、どんな関係なのか?

というと、織姫と彦星は婚姻関係となる、列記とした夫婦だったのです。

✕ 恋人  ◯ 夫婦

汐音
汐音

夫婦か・・・ってことは彦星は単身赴任していて、一年に一度の帰省デートを楽しんでいるってとこか。

それもちょっと違います。

それでは『七夕物語』を紹介しながら、二人の馴れ初めを見ていきましょう。

昔むかし、天を支配する天帝が住んでいました。

天帝にはそれはそれは美しい娘がおり、名前を織姫と言います。

 

織姫は機を織って、神様たちの着物を作る仕事をしていました。

織姫の作る着物は、色も柄も美しくて着心地がよく、とても丈夫で素晴らしいものでした。

 

しかし自分の身なりを構うことはせず、異性と出会うこともせず、毎日熱心に機を織るだけの暮らしをしていた織姫。

そんな娘を不憫に思った天帝は、織姫にこういいました。

「織姫、毎日仕事ばかりではかわいそうだ。お前ももう年頃だ。私がお婿さんを探してやろう」

そして世界中を探してみつけたのが、天の川の西岸で牛を飼っている若者・彦星だったのです。

 

彦星は毎日、天の川で牛を洗ったりおいしい草を食べさせたりと、休む間もなくよく牛の面倒をみる働き者の若者でした。

 

「お前たち二人は実に真面目でよく働く。彦星よ。私の娘と夫婦にならぬか?」

彦星はとても恐縮した様子で、

「私のような者には夢のようなお話です。ありがたくお受け致します」と、快諾。

 

織姫も彦星を一目で気に入り、二人は大変仲の良い夫婦となりました。

そうなんですよ。

織姫と彦星は恋人ではなく、籍を入れた夫婦だったんですよね。

汐音
汐音

そっか。

本当に二人は夫婦だったのね。

どこのご家庭でも父親は娘の結婚に反対するものですが、神さまの世界では考えかたが違います。

娘・織姫の幸せを願い幸せな家庭を築いてほしいと、父・天帝自らが結婚相手を探してくるのですから。

めっちゃ羨ましい世界です。

汐音
汐音

でもなんで、織姫と彦星は一年に一度しか会えないんだろ?

先輩
先輩

天帝が見つけてきた働き者の彦星。

相思相愛の夫婦のあいだに、一体何が起こったのでしょうか。

七夕物語の織姫と彦星が一年に一度しか会えない理由

それでは、物語の続きをみていきましょう。

しかし仲が良すぎるのも困りもので、二人は仕事そっちのけで天の川のほとりでおしゃべりばかりするようになったのです。

 

「織姫様が機織りをしないのでみんなの着物が古くてボロボロです。何とかしてください」

天の神様たちは困り果てブーイングの嵐。

 

彦星の牛たちも世話を全くしてもらえず、どんどん痩せ細っていきました。

 

これを知った天帝は、二人に仕事をするようにいうのですが、

「はい、明日からやります」

のらりくらりと返事をするばかりで、二人はいつまでたっても仕事を始める気配がありませんでした。

 

そしてついに堪忍袋の緒が切れた天帝は、織姫と彦星を引き離すことにします。

「仕事もせずに遊び呆けるおって!お前たちは天の川の西と東で離れて暮らすが良い!」

 

天帝の逆鱗に触れ彦星と会えなくなってしまった織姫は、悲しみのあまり毎日泣いて暮らすようになってしました。

そして彦星もまた寂しさのあまり家の中に閉じこもり、牛たちの世話をする気力もなくなり、ついに牛たちが病気となってしまいました。

 

まさかこんな状況になろうとは・・・。

見るに見兼ねた天帝は二人にこう提案したのでした。

「二人が以前のようにきちんと働いてくれるなら、月に一度、会うことを許そう」

 

「本当ですか!年に一度、彦星の会ってもいいのですね」

スポンサーリンク

織姫が失意の中に聞いた天帝の提案の『月に一度』を、『年に一度』と聞き間違いをしたのは痛恨のミス。

天帝もこれを訂正することなく頷いたのでした。

 

こうして心を入れ替えた二人は、たった一度の再会を楽しみに、これまで以上に仕事に精を出して働いたのでした。

 

やがて、待ちに待った7月7日の夜を迎えると、織姫と彦星は天の川を渡って再会を果たしデートを楽しみました。

汐音
汐音

一生懸命に働く娘のためにみつけてきたお婿さん・彦星が、結婚することで遊び呆けてしまうなんて。

天帝からすると、予想外だったんだね。

先輩
先輩

それ以上に誤算だったのが、娘・織姫もまた、旦那にうつつを抜かして働かなくなったってことですね。

これまで異性と付き合うことなく仕事一筋だった二人なわけですから、その反動ってこともあるでしょう。

仕事を放棄してしまうほど、お互いが魅力的な存在だったことは間違いありませんね。

それでも、まったく働かないというのは如何なものかと思います。

それにしても週末婚ならぬ七夕婚(?)は、二人に活力を与え真面目に健全な生活を送る要因となったようですね。

七夕の日が雨の夜になると天の川はどうなるの?

汐音
汐音

自業自得ではあるものの、せっかくのデートの日に雨なんか降っちゃったりしたら・・・かわいそうだよね。

雨の降る日は天の川の水かさが増して渡ることができず、二人は再会できないと言われていますよね。

その悲しい涙が雨となって降り注いでいるとも言います。

しかし雨が降る日も、二人はちゃんとデートすることができていました。

7月7日、雨が降るとどこからともなくカササギが群れをなして飛んできて、羽を連ねて橋渡しをしてくれているのです。

先輩
先輩

これは星の位置関係からも明らかです。

天の川を隔てて西に織姫のベガと、東の彦星のアルタイル

二人を繋ぐように、翼を広げているのが白鳥座のデネブです。

もともとこの『七夕物語』は中国が発祥で、白鳥がカササギに見立てられているのではないかとされています。

夏の大三角形の『ベガ・アルタイル・デネブ』が関係していると知ると、実際に天の川を観察してみたくなりますね。

織姫と彦星の関係とは?一年に一度しか会えない理由と雨の夜の天の川のまとめ

もうすぐ七夕ですね。

西と東で分かれて暮らす夫婦が、年に一度デートを楽しむ特別な日です。

汐音
汐音

それにしても、織姫の聞き間違いで一年に一度しか会えなくなってしまっていたなんて・・・。

せつなすぎる。

先輩
先輩

でも、一年に一度しか会えないからこそ仕事にも精が出るし、毎日が充実してるんじゃないかしら。

今年の七夕の夜は短冊に願いを込めて七夕飾りをしながら、織姫と彦星が天の川を無事に渡って再会できることを祈りましょう。

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました