先輩。台風のときってバイトは休めないのかなぁ?
汐音ちゃんは正社員として働いているんだから、関係ないんじゃないの?
そうだけど・・・。高校生のときさ、店長が「責任感がない」とか言うからずぶ濡れになりながら出勤したんだよね。
台風や悪天候のときは、バイトを休みたいと考える方も多いと思います。
しかしバイトであっても雇用契約を結んでいる以上、正社員同様、勝手に休むことはできません。
休むことも出勤することも、最終的には雇い主の判断に委ねられるからです。
自己判断で勝手に休む・・・なんてことは言語道断、なわけです。
バイトを休むためには、適切な手順があります。
今回は、台風の日にバイトを休むための「ほう・れん・そう」をしっかり守るためのポイントを解説します。
よろしくお願いします!
目 次
雇用契約とは?
本題に入る前に、「雇用契約ってなに?」について解説していかなければなりませんね。
雇用契約って、むずかしく聞こえるかもしれませんが、簡単にいえば「働くことについての約束事」です。
バイトをはじめるときに書いた契約書、覚えていますか?
あれが雇用契約です。
では、この契約がどんなことを約束しているのか見てみましょう。
雇用契約の効果
労働条件が書かれている
雇用契約には、「何時から何時まで働く」とか「時給はいくら」といった労働条件が書かれています。
これを守ることで、働く時間や給料についてのトラブルを防ぐことができます。
たとえば:バイトのシフト時間が9時から17時までと書かれていたら、その時間に働くのがルールになります。
法律で守られる
雇用契約を結ぶことで、働きすぎを防ぐためのルールや最低賃金が守られます。
たとえば:1日に8時間以上働くと、残業代が発生するのも法律で決められています。
お互いの約束がはっきりする
雇用契約には、働く人がどんな仕事をするのかや、雇い主がどんな指示を出すのかが書かれています。
これにより、お互いの役割や責任が明確になります。
たとえば:レジ打ちや品出しなどの仕事の内容が書かれていれば、それが自分のやるべきことになります。
雇用主から提示された契約書にサインをしている限り、はたらく側にはルールを守る義務がうまれるのね。
そうです。正社員であってもアルバイトであっても、そこは同じですね。
雇用契約の重要性
このように雇用契約は、働く人と雇い主のあいだで交わされた大切な約束となっています。
この約束に基づいて、休むかどうかも雇い主の判断を仰ぐ必要がでてくるわけです。
たとえ台風で通勤が困難な状態であっても、勝手な判断で休んでしまうと、お店が回らなくなって他のスタッフやお客さんに迷惑をかけてしまうかもしれない・・・ってことがでてきますよね。
だからこそ、適切に報告・連絡・相談(ほう・れん・そう)をおこなうことが重要になってきます。
それでは、次に具体的な「ほう・れん・そう」の方法について詳しく見ていきましょう。
ここからが、ルールを守りながらの休む手順になるのね。
1. ほう(報告):状況を正確に報告する
台風の影響で出勤がむずかしい場合は、まず店長や上司に連絡を取りましょう。
このとき、以下のポイントを押さえておくとスムーズです。
- 電話をするタイミング
- 連絡の内容
■電話をするタイミング
台風が接近しているというニュースを見聞きしたら、すぐに連絡を取りましょう。
事前の連絡があると、店舗側も代替シフトを組む時間を確保でき、全体の混乱を防ぐことができます。
たとえば:朝7時のニュースで「台風が接近中で午後には大雨の予報」と報じられた場合、すぐに8時までに連絡を取り、「本日の出勤が困難になりそうです。具体的な指示をお願いします。」と報告します。
これにより、店長も早めに対応策を考えることができます。
■連絡の内容
現在の状況を詳細に伝えることが大切です。
具体的な交通情報や天候の状態、そして自身の安全状況を含めて伝えます。
たとえば:「台風の影響で○○線が運休し、代替バスも運行していないため、出勤がむずかしいです。また、自宅周辺の道路が冠水していて外出が危険な状態です。」といった具体的な情報を伝えましょう。
悪天候が予想される状況がわかった段階で、速やかに連絡を入れること。
その際は、通勤が困難な現状を伝えることが重要ね。
2. れん(連絡):連絡は一貫性を持たせる
一度連絡をしたら、その後の進展にも対応する必要があります。
以下の点に注意しましょう。
- 連絡の頻度
- 連絡の手段
■連絡の頻度
状況が変わった場合は、すぐに再度連絡をしましょう。
電車が運行再開した場合や、逆に冠水がひどくなった場合など、随時報告が必要です。
たとえば:朝に「電車が運休している」と報告した後、昼に「運行再開の見込みが立たないため、引き続き出勤が難しい状況です」と追加連絡をおこないます。
これにより、店長も最新の状況を把握できます。
■連絡の手段
電話が最優先ですが、万が一連絡が取れない場合は、メールやLINEのような他の手段も考えておきましょう。
たとえば:電話が繋がらない場合は、「先ほど電話で連絡した○○です。現在の状況をメールにてお知らせします。」といったメールを送ります。
緊急時のために、複数の連絡手段を用意しておくことが重要です。
台風の規模で、交通状況が変わることがあります。
万が一の連絡手段にLINEは便利そうね。「既読」の付く付かないで、雇い主に伝わったかどうかがわなるもんね。
3. そう(相談):休むかどうかは相談する
「自己判断で休む」というのは、絶対NGです。
必ず相談してから判断を仰ぐようにしましょう。
- 相談の際のポイント
- 無断欠勤のリスク
■相談の際のポイント
自分の状況を具体的に説明し、店舗側の判断を仰ぐことが大切です。
状況を正確に伝えることで、適切な対応が求められます。
たとえば:「自宅周辺が冠水しており、徒歩での移動も困難な状況です。
安全を確保するために、今日は休ませていただきたいのですが、どうすれば良いでしょうか。」といった具合に、自分の安全を最優先に考えた相談をおこないます。
■無断欠勤のリスク
無断で欠勤するのは絶対に避けましょう。
信頼関係が損なわれるだけでなく、場合によっては契約の見直しにもつながりかねません。
たとえば:無断欠勤をすると、「次回からのシフトを減らされる」「店長や他のスタッフからの信頼を失う」といった具体的なリスクがあります。
これを避けるためにも、必ず連絡・相談をおこなうことが重要です。
通勤が困難な場合は、状況を詳しく伝えるようにしましょう。
アルバイトでもちゃんと「ホウ・レン・ソウ」を守る経験をしていれば、社会に出たときに役に立つね。
出勤を求められた場合の対応
時には、台風の中でも出勤を求められることがあります。
以下の対応を検討しましょう。
- 交通手段の確認
- 安全第一の原則
■交通手段の確認
代替手段としてタクシーを利用する、家族に送ってもらうなど、出勤方法を確認します。
たとえば:「電車が運休しているため、タクシーを使って出勤しますが、費用がかかるためその点についても相談させてください。」と事前に相談します。
タクシー代が経費として認められる場合もあります。
■安全第一の原則
店舗側が出勤を求める場合でも、安全が最優先です。
危険な状況では無理をせず、再度連絡して安全を確保するようにします。
たとえば:「風速が非常に強く、自転車や歩行も危険なため、出勤が困難です。安全が確保できるまで、自宅待機させていただきたいです。」と具体的な状況を再度伝えます。
雇用契約があるといっても、通勤困難な状況では出勤できませんよね。
雇用契約よりも安全が第一。現状をしっかりと伝えましょう。
出勤する際の注意点
出勤することを決めた場合でも、以下の点に注意してください。
- 安全なルートを選ぶ
- 余裕をもった移動
- 必要な備えを持つ
■安全なルートを選ぶ
台風の影響が少ないルートを選び、冠水や倒木のリスクが少ない経路を確認しておきます。
たとえば:通常のルートが冠水している場合、別の安全なルートを確認しておきます。「普段は○○通りを使っていますが、今日は△△通りを利用して出勤します。」と具体的に連絡します。
■余裕をもった移動
通常よりも早めに出発し、余裕をもって移動することで、予期せぬ事態に対応できるようにします。
たとえば:通常の出勤時間よりも30分早く出発し、「予期せぬ渋滞や道路状況の悪化に備えて早めに出発しました。」と報告します。
■必要な備えを持つ
雨具や替えの靴、タオルなどを持参し、急な天候変化にも対応できるように準備します。
たとえば:「台風に備えて、雨具と替えの靴を持参しました。途中で濡れても対応できるように準備しています。」と準備状況を伝えます。
出勤を決めた以上は、遅刻はご法度。
あらゆる状況に対応できる準備が必要ね。
台風の日はバイトを休みたい!電話でほう・れん・そう出勤の注意点のまとめ
台風や悪天候の中での出勤や欠勤には、きちんとした対応が求められます。
「ほう・れん・そう」を守って、正しく報告・連絡・相談をおこないましょう。
自分だけでなく、店舗全体の運営にも配慮することで、より良いバイトライフを送りましょう!